チップラップのやり方の手順と注意点!ネイル検定2級に合格する7つのコツも紹介◎
ネイル検定2級(JNECネイリスト技能検定試験2級)の実技試験では、チップラップの課題が出題されます。
「チップラップが上手くできない。何かコツはないの?」
「そもそもチップラップって何?」
そのような悩みを抱えている方に、チップラップの手順や注意点を解説します。コツを掴んで、ネイル検定2級の合格を目指しましょう!
目次
チップラップとは
チップラップとは、爪が欠けたときや亀裂が入ったときに補強・修復を行う技術です。
はじめにネイルチップを装着し、シルクやファイバーグラスなどのラップ材とレジンを用いて補強、修正を行います。
ネイルチップとラップ材を組み合わせた技術であることから、2つの名称を合わせて「チップラップ」と呼ばれています。
最近はサロンワークでチップラップを行うことはほとんどありません。
しかし、ネイリスト技能検定試験(ネイル検定)2級の実技試験で出題されるため身につけておきたい技術の一つです。
チップラップの手順
チップラップの手順を1つずつ解説します。
「チップラップってどうやってやるの?」と疑問に思っている方は、ぜひチェックしてみてください。
手順1:事前の仕込み
まず、事前の仕込みを行います。爪のサイズに合ったチップを選び、チップのサイドやコンタクトゾーンの厚みを削ります。
チップが小さいのは減点対象です!
また、つける爪のフリーエッジ(白い部分)と爪の間にあるライン(イエローライン)に合わせて削るのがポイントです。
事前の仕込みはチップラップの仕上がりを大きく左右する重要な工程なため、丁寧に作業しましょう。
手順2:フリーエッジのカット&サンディング
フリーエッジを1mm程度にカットし、エメリーボードで削って形を整えます。
練習で短くなってしまわないように注意しましょう。
次にネイルチップとラップ材の密着をよくするために爪表面をサンディングします。
サンディングから行うことが実技試験のチェックポイントであるため、必ず試験中に行いましょう。
力を入れすぎないように注意しながら、150G(グリッド)~180Gの新しいファイルで爪表面が満遍なく傷つく程度に軽く削ってください。
手順3:ネイルチップ装着
サンディングが終わったら、事前の仕込みで用意したチップを装着します。
まずは爪に接する1.5mm~2mmの部分に、グルー(接着剤)を塗りましょう。
ネイルチップの先端を持ち、爪に対して真っすぐであることを確認しながらまず中心部分を押さえ接着させます。
中央が装着できたら左右から両サイドも押さえて密着させます。
両サイドを強く押さえすぎると、中央部分が浮いてしまうことがあるので、強く押さえすぎないように注意しましょう。
手順4:ネイルチップのカット
グル―が乾いたら、チップカッター(もしくはネイルニッパー)を用いてネイルチップをカットします。
検定の課題では「フリーエッジが5mm程度」と定められているため、余裕を持って6mm程度の長さでカットし、その後ファイルで削りながら調整するのがおすすめです。
手順5:段差をとる
ネイルチップを装着した位置と自爪の境界線に段差ができるため、境界線が見えなくなるまで段差をとります。
この時、自爪を削らないように注意して削りましょう。
このひと手間で自然な仕上がりになります◎
手順6:ラップ材の貼りつけ
シルクやファイバーグラスなどラップ材を貼りつける工程です。ネイルチップを削って出たダストをあらかじめ取り除いておきましょう。
地爪部分にプレプライマーを塗って爪の幅にカットしたラップ材を装着し、その後グルーをラップ材部分に塗り込んでラップ材を固定します。
また、爪にかかる側の角を丸くカットしておくことで、爪のカーブに沿って密着させることが出来ます。
グルーが硬化したら、余分なラップ材をウォッシャブルファイルで削り取ります。
手順7:厚みをだす
厚みをだすために、レジンと硬化速度を早めるアクティベーターを交互に2〜3回重ねていきます。
厚みが足りないとラップ材が透ける可能性があるため、この後に削る工程があることを踏まえて少したっぷり目に重ねておきましょう。
手順8:形を整える
チップラップに厚みが出たら、180Gのウォッシャブルファイルを用いてアウトライン(形)を削ります。
形の規定(カットスタイル)は①ラウンドに整え、②正面のストレート→③サイドストレートと順番に整えていきましょう。
手順9:表面を整える&艶を出す
180Gのウォッシャブルファイルで表面の凹凸を整え、ハイポイントを整えます。
ハイポイントは爪の半分より少しキューティクル寄りと覚えてください。この場所にあることが強度の強いチップラップになります。
表面が滑らかに整ったら、バッファーに持ち替えて表面にツヤを出します。
100G→180G→220G→280Gの順番で磨き最後にシャイナーをかけましょう。
バッファーは数字が大きくなるほど目が細かくなるため、数字が小さいものがら順番に使用するとツヤが出ます。
指で触ったり様々な角度からチェックして表面がスムーズで、爪の生え際から先端までのラインがつながるように、また、正面から見たときに厚みが均一になっているように整えるのがポイントです。
手順10:ダストオフ
最後に、爪の表面についた粉をダストオフします。細かい粉はハケだけでは取り除けません。
水に浸したガーゼなどで表面や裏面をしっかり拭き取ってください。
ネイリスト検定2級合格が近づく情報をまとめてみました◎【まとめ】
チップラップの失敗しやすい注意点
チップラップに慣れるまでは凸凹になったり、気泡が入ったりして上手くできない方も多いでしょう。
チップラップの失敗しやすい注意点3つとそれぞれの対処法を紹介します。
厚みが薄い
1つ目の注意点は、レジンを重ねる回数が少なく厚みが薄くなってしまうケースです。
厚みが足りないと、ラップ材をきれいに覆うことができません。
厚みを出すポイントは、粘度が高いレジン(ビルダーレジンなど)を用い、2〜3回重ねてしっかり厚みを出すことです。
ハイポイントを作るときは、爪の中央付近にレジンを垂らすようにアプリケーションすると 自然なカーブを出せます。
理想形がイメージできていない
チップラップの理想形がイメージできていないと、残しておくべき部分まで削ってしまう恐れがあります。
チップラップの採点ポイントは、
- ハイポイントがしっかり作れているか
- チップが適正についているか
- アウトラインがきれいに取れているか
です。
正面だけでなく、さまざまな角度から形を確認してみてください。
気泡や傷、凸凹が残る
チップラップの表面に気泡や傷、凸凹が残るときれいに仕上がりません。
ツヤ出しの際に表面に気泡が出る原因は、レジンの塗布量が多すぎて硬化の際に凹凸になってしまっているか、レジンをのせるときにハケを動かしすぎている可能性があります。
塗布量とハケの使い方を見直してみましょう。
表面に傷や凸凹が残ってしまう場合は、磨きの際に一つ一つのバッファーで前につけた傷を磨き切れていないことが原因です。
ついている全ての傷の大きさが今のファイルの傷の大きさになるように、しっかり傷の大きさを確認しながらバッファーをかけていきましょう。
試験前に役立つ!ネイリスト検定2級の持ち物リストをチェックしよう◎
チップラップを上手く仕上げる7つのコツ
チップラップの基本の手順や注意点がわかったところで、上手く仕上げる7つのコツを紹介します。
検定合格を目指すなら、仕上がりにもこだわる必要があります。
チップ選びと仕込み
検定試験当日にスピーディーかつ美しく仕上げるためには、チップ選びと仕込みがポイントです。
モデルの爪のCカーブを確認し、爪に合うナチュラルハーフチップを用意しましょう。
チップのサイドやコンタクトゾーンの厚みを削るのはもちろん、ラップ材も爪の大きさに合わせてカットしておくのがポイントです。
ラップ材は四つ角をカットしておくと爪になじみやすく、仕上がりがきれいになります。
チップの装着
チップ装着の際は、爪とチップの間に空気が入らないように適度な強さで抑えるのがポイントです。
また、装着する前に爪とネイルチップが真っすぐになるように、サイドの幅がずれないようにグルーをつけない状態で一度確認してからグルーをつけて慎重に真っすぐ装着しましょう。
グルーは古いものを使用すると硬化に時間がかかるため、新しいものを用意してください。
チップカット・段差削り
チップカットは、後で修正ができるように少しだけ長めにカットするのがコツです。
段差削りは爪とチップの境界線が完全に消えるまで削ります。
このとき、自爪を削らないように指でガード(ファイルブロック)しながら削るのがポイントです。
シルクの装着
シルクなどのラップ材を装着する際は、必ずグルーを使用します。
グルーが硬化したら、ファイルで余分なラップ材を削り取りましょう。
シルクの場合、毛羽立たないように慎重に削っていきます。
アプリケーション
アプリケーションには、「レジンとアクティベーターを用いる方法」と「フィラーとグルーを用いる方法」の2種類があります。
ネイリスト技能検定試験2級では、レジンとアクティベーターを用いるケースがほとんどです。
レジンは粘性が高いタイプを選び、一度に塗布する量が多すぎると、硬化したときに凹凸になりやすいので、多く塗布しすぎなようにしましょう。
また、塗布する際は毎回ハイポイントができているか横から確認しながら塗布しましょう。
気泡ができてしまったら、硬化後に一度気泡と周りをウォッシャブルファイルで削り、再度レジンをのせてください。
仕上げのファイリング・磨き
アウトライン(先端・サイドライン・サイドストレート)がきれいだとぱっと見の印象が良くなりますので、少し難しいアウトラインですが、しっかり練習をして習得しましょう。
ハイポイントは採点で大きなポイントになりますので、位置がずれていないか、膨らみすぎたり、平らすぎたりしていないかしっかり確認しましょう。
削りすぎた場合は、もう一度レジンで高さを出して硬化したら削りましょう。
ハイポイントの位置
表面は大きいストロークでファイルをかけ、凸凹がなくなったらバッファーとシャイナーで光沢が出るまで磨きます。
ネイリスト検定2級に絶対合格するためのポイント徹底解説 | ネイル検定
ネイル検定2級の採点基準
チップラップは、ネイリスト技能検定試験2級の実技試験で出題されます。気になる採点基準は以下の5つです。
チップのサイズは適切か
1つ目の採点基準は、チップのサイズは適切かです。
モデルのCカーブに合った適切なチップを選び、サイズ選びは爪の幅ピッタリに合わせましょう。
サンディングが正しくできているか
2つ目の採点基準は、サンディングが正しくできているかです。サンディングができていないと減点対象となります。
チップラップは必ずサンディングから始めましょう。
ストレスポイントを覆えているか
3つ目の採点基準は、ストレスポイントを覆えているかです。
ストレスポイントとは、爪床(ピンク色の部分)と爪先(白い部分)の境目、かつ爪の両端部分を指します。
ラップ材でストレスポイントまでしっかりと覆い、爪先(白い部分)の先端まで装着しましょう。
仕上がりの長さや形・アーチは適切か
4つ目の採点基準は、仕上がりの長さや形・アーチは適切かです。
爪先はラウンド、フリーエッジの長さは5mm程度であることがチェックされます。以下のポイントを確認しましょう。
- ハイポイントは適正な位置にあるか
- 厚みは左右対称か
- Cカーブは10%程度か
- サイドストレートが取れているか
- ラウンドが正しく取れているか
表面に光沢があるか
5つ目の採点基準は、表面に光沢があるかです。
表面に十分な光沢が出ているかをチェックされるため、バッファーとシャイナーでしっかりと磨きましょう。
凸凹や気泡ができていないか、ダスト処理がされているかも要チェックです。
チップラップに関するよくある質問
最後に、チップラップに関するよくある質問に回答していきます。
チップラップの合格ラインは?
チップラップが実技試験内容に含まれるJNECネイリスト技能検定試験2級の実技採点基準は、50点満点で38 点以上 (減点を反映した合計得点)です。
また、失格対象に該当していないことも条件となります。
チップラップのタイムの目安は?
ネイリスト技能検定試験2級において、チップラップのタイムの目安は20分前後です。
チップラップが出題される実技試験後半の制限時間は55分で、制限時間内にカラーリングとネイルアートもしなくてはいけません。
カラーリングとネイルアートの時間も確保する必要があるため、チップラップは20~25分以内に仕上げる必要があります。
チップラップのレジンは何回のせたらいい?
チップラップのレジンは、3回程度のせるのがおすすめです。
ただし、モデルの爪の形や選んだレジンによって粘度が違うため、3回のせても厚みが異なることがあります。
ハイポイントがしっかり出ているかを見極め、のせる回数を調整してみてください。
チップラップが白くなる!透明にならない理由は?
上達するまでは、表面に白い点が残って透明にならないことがあります。チップラップが白くなる主な原因は以下の通りです。
- 気泡が入った
- ダストが残っている
- シルク装着後のグルーの量が不足している
これらの対処方法は記事内でも解説しているので、振り返って確認してみてください。
チップラップのコツをつかんでネイリスト検定2級の合格を目指そう!
チップラップに苦手意識を持っている方も、コツを掴めばきれいに仕上げられるようになります。
チップラップはネイリスト検定2級(JNECネイリスト技能検定試験2級)の実技試験で出題されるため、受験予定の方はしっかりとマスターしましょう。
チップラップをマスターしたい方は、ネイルスクールに通って正しい技術を身につけるのも一つの手です。
ネイルスクールシンシアでは、「JNECネイリスト技能検定対策 2級取得コース」を用意していて、チップラップのコツを集中的に学べます。
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