ジェルネイル検定中級実技~第二課題手順詳細~
この記事はジェルネイル検定中級詳細【まとめ】の続きです。
実技第一課題手順詳細はこちら
ジェルネイル検定中級|実技試験「第二課題」の流れ
ジェルネイル検定中級の第二課題は、制限時間75分です。
第31回試験(2024年12月実施)より試験内容が変更になりました。
JNAジェルネイル技能検定試験 第31回試験(2024年12月実施)以降の変更点は、以下のとおりです。
級 | 第21回試験までの実技試験内容 | 第31回試験以降の変更点 | |
全級 | モデル同伴 | モデル同伴 またはJNEC認定モデルハンド使用 |
|
中級 | 第1課題 |
30分間 ■左手5本 |
変更点なし |
第2課題 |
85分間 ■左手5本
■右手5本 |
75分間 ■左手5本
■右手1本
■右手5本 |
第二課題では、75分間で以下の施術を行います。
- ジェルフレンチカラーリング(左手5本)
- ジェルオフ(右手1本)
- ジェルグラデーション(右手4本)
- ジェルイクステンション(右手中指1本)
♦手指消毒 自分の手の後にモデルの手
⇓
♦ジェルオフをする→表面を削り、アルミでアセトンを含ませたコットンを巻く(1本)
⇓
♦ジェルが溶けたらスティックかメタルプッシャーでオフをする
⇓
♦イクステンションの指のフリーエッジを短くカットする→ファイリング(1本)
⇓
♦100Gもしくは180Gのバッファーでサンディングをする(10本)
⇓
♦フォームをはめ、アプリケーションをする
⇓
♦削ってイクステンションの指を仕上げる
⇓
♦グラデーションの指のベースコートを塗る(4本)
⇓
♦フレンチの指のベースコートを塗る(5本)
⇓
♦グラデーションを仕上げる
⇓
♦フレンチを仕上げる
※グラデーションを作りながら交互にフレンチをつくっていっても良い。
⇓
♦トップジェルを塗布する
⇓
♦はみ出し等を最終チェックする
ジェルネイル検定中級|実技試験「第二課題」が始まる前の注意点
【第一課題終了後|インターバル15分】
モデル同伴の場合、左手5本のポリッシュオフを行ってください。
JNEC認定モデルハンド持参の場合、左手5本は新たなネイルチップに付け替えてください。
(※第31回試験より試験内容が変更になりました。)
※第一課題免除者は、試験前日までにモデル両手を第一課題終了時の状態にしておくこと。
第2課題では手指消毒から始め、右手1本をジェルオフ、中指以外の4本にジェルグラデーション、中指にジェルイクステンション(クリアスカルプチュア)を施す。
左手5本は、ジェルフレンチカラーリングを施します。
試験では、下記のポイントがチェックされます。
- ジェルは綺麗にオフされているか
- ジェルイクステンションはフォームの角度、ラウンドの統一感、ハイポイントの位置と表面の滑らかさと厚み
- ジェルフレンチカラーリング(スマイルラインの統一感と鮮明さ)
- ジェルグラデーションはムラがなく自然なフリーエッジが透けないようにグラデーションを施します。
*カラージェルはモデルさんのフリーエッジの色の濃さに合わせて選ぶのが良いです。
ジェルネイル検定中級|事前審査
ジェルネイル検定中級の事前審査は、第一課題・第二課題ともに10分間です。
事前審査では、テーブルセッティングが正しく行われているか、モデルの爪またはJNEC認定モデルハンドの状態が適切かどうかチェックされます。
第一課題免除者で、JNEC認定モデルハンド持参の場合、認定ルースキューティクルの貼付は不要です。
参照:第31回JNAジェルネイル技能検定試験「検定試験要項」
ジェルネイル検定中級|実技試験「第二課題」の手順詳細
ジェルネイル検定中級の実技試験「第二課題」の手順詳細を解説します。
手順1:手指消毒
第二課題も必ず手指消毒からスタートします。
第一課題同様にコットンに消毒液を含ませ、自身の両方の手のひら、手の甲、指間、指先までしっかりと拭き取ります。(擦式清拭消毒)
次に、新しいコットンに消毒液を含ませ、モデルの両手も同様に拭き取ります。
手順2:右手ジェルオフ①
まずは、モデル右手のジェル表面を粗めのウォッシャブルファイル(180G)で万遍なく傷をつけます。
爪の大きさに合わせたコットンにアセトンを含ませ爪上に乗せ、アセトンが揮発しないようにアルミホイルをぴったりと巻きます。(表面を削る際に、ネイルマシーンの使用可)
ファイルの角が残っていると皮膚に当たった時に出血の原因になります。
面取りは使い古しのファイルを使用し、新しいファイルの角の部分を削るとよいでしょう。
手順3:左手サンディング
180Gのスポンジファイルでネイルプレートの表面を満遍なく傷を付けます。
サンディングをきちんとしないとジェルとの密着が悪く、浮きの原因になるのできちんと行ないましょう。
手順4:右手ジェルオフ②
アルミホイルを剥がし、ジェルネイルが溶けているか確認をします。
溶けていたら、ウッドスティックを使って軽い力でネイルプレートからジェルネイルを剥がします。
ネイルプレート横の皮膚とネイルプレートの間にジェルネイルが張り付いて取りにくい場合は、メタルプッシャーを使用してもよいでしょう。
ジェルネイルが完全に取れるまでジェルオフ①、②を繰り返し行います。
手順5:右手サンディング
左手同様、180Gのスポンジファイルでネイルプレート全体に軽く傷をつけます。
キューティクル際までしっかりと行いましょう。
この時点で長さ出しをする右手中指のフリーエッジ(白く伸びた爪部分)をエメリーボードで短めに整えます。
※長い場合はネイルニッパーでカットします。
手順6:水分油分除去
余分な水分、油分を除去するために10本全てのネイルプレートにプレプライマーをさっと塗布します。
消毒用エタノールまたは専用溶剤を含ませたワイプでネイルプレートを拭いて、水分や油分を除去する事もできます。
手順7:ジェルイクステンション(右手中指)フォーム装着
事前に準備したネイルフォームに、再度Cカーブスティックを使いカーブをしっかりつけたら、モデルの中指に真っすぐはめていきます。
横からも確認をして下がりすぎず上がりすぎず、ネイルプレートのカーブに沿って付けるのが理想的です。
またフォームを装着した際、先端から形を確認する時に、左右対称のカーブになっていると綺麗に仕上がります。
フォームの事前準備はフォームカット~カーブづけまで可能です。
また、フォーム装着時の真っ直ぐがわからなくなることもあります。
その際には、ウッドスティックで指の根元から先端までの真っ直ぐを測り調整してみましょう。
手順8:ジェルイクステンション(右手中指)ジェル塗布①
長さ出しができる「ビルダージェル」を使用し、長さを出していきます。
完成時のハイポイントの位置を意識しながら、フォーム上の長さを出したいところまで薄くビルダージェルを塗布します。
薄く塗布した部分がガイドラインとなり、この後のビルダ-ジェルがレベリングしやすくなります。
次に、ブラシにやや多めにビルダージェルを取り、フォーム上の長さを出したい箇所まで塗布します。
厚みは、モデルのネイルプレートと同じ程度を目安にします。
ストレスポイント付近の塗り忘れがないように塗布しましょう。
フォーム上のジェルの形が綺麗に整ったら仮硬化をします。(目安:UV 20秒前後、LED 5秒前後)
※最適な仮硬化時間は、ライトのメーカーにもよりますのでご自身で最適な時間を調整します。
手順9:ジェルイクステンション(右手中指)ピンチ①
仮硬化した中指をライトから出し、モデルのネイルプレートのストレスポイント付近を自身の親指の腹で内側に押し込みます。(ピンチング)
爪幅をシャープに整えたら、すぐに硬化してください。(本硬化)
手順10:左手ベースジェル塗布(親指以外)
右手を硬化している間に、左手を進めます。
左手親指以外の4本に、ベースジェルを塗布します。
まず、エッジ(爪先端の厚みの部分)4本にベースジェルを塗布した後、ネイルプレート表面にも塗布します。
ネイルプレート中央から、徐々にキューティクル側へ塗っていきます。
ネイルプレートのサイドを塗るときはスキンダウン(モデルの肌をブラシを持たない手の指で下げること)をしながら塗ります。
4本塗布が終わったら、横から見て先端にジェルの溜りがないか、また真上から見てジェルが均一の厚さで塗れているのか確認します。
先端にジェルの溜りがある場合は、ブラシの角を使い、不要なジェルを斜めに削ぎ落として、レべリング(ジェルが自然になめらなにぷるんとなること)を待ちます。
均一にベースジェルが塗布できたら、ライトに入れて規定の時間硬化します。
手順11:ジェルイクステンション(右手中指)ジェル塗布②
左手の硬化の間に右手を進めます。
右手中指のキューティクル側からジェルの先端まで全体にビルダージェルを塗布したら、今度は横から見てハイポイントの位置を確認します。
ブラシにやや多めにビルダージェルをとり、キューティクル側から先端までネイルプレートの縦の中心にビルダージェルを垂らします。
ハイポイントの位置で一度ブラシを留めて、やや多めにジェルを垂らすとハイポイントに高さが出て美しいフォルムになります。
ジェルがレベリングするのを待ち、凸凹があるようならブラシの角でジェル表面を軽い力で触り整えてください。
再度横から見て、ハイポイントがきちんと作れていることを確認して仮硬化します。(UV 20秒程度、LED 5秒程度)
ハイポイントが足りない場合は、仮硬化前に一度ビルダージェルを足してハイポイントを作ってから仮硬化しましょう。
ハイポイントの位置を筆でうまく調整できない時は、モデルの手の平を上になるようにひっくり返し、レベリングを利用し重力でビルダージェルがハイポイントの位置に流れてくるまで待ちます。
理想のハイポイントの位置にジェルが動いたら、即ライトに入れて仮硬化します。
手順12:ジェルイクステンション(右手中指)ピンチ②
仮硬化した中指をライトから出したら、ここでフォームを外します。
モデルのネイルプレートのストレスポイント付近を、自身の親指外側で内側に押し込みましょう。(ピンチング)
爪幅をシャープに整えたら、完全硬化します。
ピンチは時間が経つとすぐに元に戻ってしまうので、即ライトに入れてもらうようにしましょう。
手順13:左手ベースジェル塗布(親指)
右手の硬化の間に左手を進めます。
左手親指にベースジェルを塗布します。
横と真上から確認してから、硬化します。
手順14:ジェルイクステンション(右手中指)削り
ワイプにジェルクリーナーを染み込ませ表面の未硬化ジェルをふき取ります。
次に、長さを出したビルダージェル部分を180Gのウォッシャブルファイルで整えていきます。
まず先端をおおまかに削り→サイドライン→サイドストレートの順で整えたら、表面のボコボコしているところを中心に軽い力で整えます。
凸凹がなくなったら、先端をラウンドに整えてネイルプレート表面全体をスポンジバッファーでなめらかにしましょう。
フリーエッジの裏側にバリがあるようなら、モデルの手を返して除去します。
最後にダストブラシでダストをはらい、綺麗にオフしてください。
なぜなら、コットンの繊維が付着してしまう恐れがあるからです。
コットンはトップジェルを仕上げた後の拭き取りにのみ使用します。
また、右手の中指を削っている間は、左手にダストが付かないようにライトの中に入れたままにするか、右手から少し離しておいてもらうと良いでしょう。
手順15:右手中指・親指以外ベースジェル
右手人差し指、薬指、小指の3本にベースジェルを塗布し、硬化します。
ジェルを硬化するライトには大きく分けてLEDとUVの2種類があります。
LEDライトは光が直線にしか進まず、親指に光が当たりにくため、小指~人差し指の4本と、親指1本の2回に分けて硬化が必須です。
UVライトの場合は、5本同時硬化が可能ですが、親指のジェルがサイドに流れてしまう可能性があるため、LEDライト同様に2回に分けて硬化した方が美しく仕上がるでしょう。
手順16:左手ジェルフレンチカラーリング①(親指以外)
アンギュラー筆(平筆でも可)の片面にフレンチラインが薄く描ける程度の量のジェルを取り、フレンチの形に塗っていきます。
4本にジェルが塗布できたらモデルの手を返し、逆側からフレンチラインを確認します。
このとき、左右対称か、統一感があるか確認し、歪みがある場合はここで修正します。
必ず最後に横から見て、先端にジェルの溜りがないのか確認して硬化します。
ジェルフレンチカラ―リングは、「ラインの幅」「深さの均一さ」「塗りムラ」「先端のジェル溜まりが無いか」などが重視されます。
手順17:右手親指ベースジェル
右手親指にも同様に、ベースジェルをエッジと表面に塗布し硬化します。
手順18:左手ジェルフレンチカラーリング①(親指)
親指も他の4本の指のラインに合わせて、フレンチの形にジェルをのせていきます。
同様に、モデルの手を返し、左右対称を確認しましょう。
また、他の4本の指と統一感があるのかも確認します。
ラインが整ったら硬化します。
フレンチラインはネイルプレートの中心がズレると綺麗に仕上がりません。
ラインを取ったら必ず手を返して確認をしましょう。
手順19:右手カラーグラデーション①(3本)
平筆を使用し、ネイルプレートの先端から3分の1程度のところまでピンクのジェルを薄く乗せます。
カラージェルを乗せた境目をブラシの角を使いぼかします。
カラージェルの量が多いと綺麗にぼかすことができないので、注意します。
カラーの境目が綺麗にぼかせているか、また先端にジェルの溜りがないのか確認して硬化します。
手順20:左手ジェルフレンチカラーリング②(親指以外)
1度目よりやや多めにブラシにジェルを取り、フレンチラインのガタつき、色ムラを修正しながら塗っていきます。
4本塗布したら、必ずモデルの手を返し、逆から確認しラインが左右対称か確認し、先端のジェル溜りがないのかも確認して硬化します。
手順21:右手カラーグラデーション①(親指)
他の指同様に、ピンクのジェルを薄く乗せ、境目をきれいにぼかし硬化します。
手順22:左手ジェルフレンチカラーリング②(親指)
他の指同様に、やや多めのジェルをブラシにとりラインを修正しながら塗布し、手を返し確認後、硬化します。
手順23:右手カラーグラデーション②(3本)
1回目に塗った箇所よりキューティクル側(先端から2/3程度)にピンクジェルを薄く塗布し、ジェルの境目を同様にぼかします。
3本のバランスを見て、グラデーションの深さ、色ムラ、先端の溜りなどが無いよう確認して硬化します。
手順24:左手トップジェル(親指以外)
親指以外にトップジェルを塗り、横からハイポイントの高さ、先端に溜りがないことなどを確認して硬化します。
トップジェルはより輝くトップジェルを使用しましょう。
UVライトを使用の場合はハーモニーの「ジェリッシュ」、LEDライトを使用する場合はプリジェルの「キャンジェル」がオススメです。
*ノンワイプのジェルを使用した場合も最後に表面をジェルクリーナーを染み込ませたコットンで拭き取ります。
手順25:右手カラーグラデーション②(親指)
他の3本同様に、1回目に塗った箇所よりキューティクル側(先端から2/3程度)にピンクジェルを薄く塗布し、ジェルの境目を同様にぼかします。
グラデーションの深さ、色ムラ、先端のジェル溜りなどを確認後硬化します。
手順26:左手トップジェル(親指)
親指にも同様にトップジェルを塗り、横から確認後硬化します。
手順27:右手トップジェル(親指以外)
親指以外にトップジェルを塗り(長さ出しをした中指も含む)、横からハイポイントの高さ、先端のジェル溜りがないかなどを確認して硬化します。
手順28:左手未硬化ジェル拭き取り
コットンにクレンザー、またはエタノールを含ませ、未硬化ジェルを拭き取ります。
手順29:右手トップジェル(親指)
親指にも同様にトップジェルを塗り、横から確認後硬化します。
手順30:右手未硬化ジェル拭き取り
コットンにクレンザー、またはエタノールを含ませ、未硬化ジェルを拭き取ります。
ジェルには指定商品があります。事前にコチラより確認しましょう。
指定商品詳細はこちらのページで確認できます
モデルさんのネイルプレートが反り爪の場合、先端にジェルがたまりやすくなるので注意が必要です。
その場合事前に先端の反りをなめらかにするかベースジェルで埋めておくとカラージェルが塗布しやすくなります。
Cカーブが深いモデルさんの場合はサラサラのジェルだとサイドに流れやすいので、少し粘度のあるものを使用しましょう。
手順31:最終チェック
最後に全体のチェックをします。
はみ出し、バリの有無、拭き残しなどがないか、すみずみまで確認します。
その際に、自身の指にもジェルなどががついていないか確認すると良いでしょう。
クレンザーなどの溶剤の蓋の閉め忘れが意外と多いので気をつけます。
また、テーブルの上もゴミやファイルなどが散乱していないよう、綺麗に片付けましょう。
ホームサロン開業はネイルスクールシンシア
通しデモや動画レッスンなど多くのサポートで検定試験合格に導きます
※上記すべての内容は一例であり、余儀なく変更する場合があります。試験の詳細は必ず最新の要項をご確認ください。また、試験はご自身の責任においてご受験ください。当サイト記載内容に関して、合否の責任は一切負い兼ねます。