ネイル検定1級チップオーバーレイとは?やり方と綺麗に仕上げるコツ

「ネイル検定1級(JNECネイリスト技能検定試験1級)に出てくるチップオーバーレイって何?」

「なんだか難しそうで苦手意識がある」

「チップオーバーレイを攻略するためのコツが知りたい!」

この記事は、そんなお悩みを抱えたあなたのために、チップオーバーレイのポイントをまとめました。

「正しい手順」「綺麗に仕上げるコツ」などを分かりやすく解説していますので、チップオーバーレイが苦手だと感じている方は、ぜひ参考にして練習してみてください◎

 

ネイル検定1級課題のチップオーバーレイとは?

チップオーバーレイとは、自爪にハーフチップを装着し、その上からアクリルを用いて覆う人工爪を形成する技術です。

ネイルサロンでは、スカルプチュアで長さだしを行うのが一般的ですが、チップオーバーレイでも同様の目的が得られます。

チップオーバーレイの技術を修得すれば、フリーエッジが短すぎてフォームをはめられない深爪タイプの方にも施術可能です。

 

ネイル検定1級(JNECネイリスト技能検定試験1級)の技術試験内容にも含まれる技法ですので、受験予定の方は技術修得を目指しましょう。

 

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チップオーバーレイなぜ苦手な人が多い?

チップオーバーレイなぜ苦手な人が多い?

チップオーバーレイは、スカルプチュアに比べると認知度の低い技法です。

そのため、「まずはスカルプチュアを完璧にして、チップオーバーレイはそのあとに練習しよう!」と二の次にしてしまうケースも少なくないようです。

また、十分に練習時間を取っていないことから苦手意識が抜けず、不完全なまま試験本番に挑む受験者もいます。

 

この記事を読んでいる方は、チップのサイズ選定や装着の仕方など、工程が多くて難しそうだと感じているかもしれません。

しかし、コツさえ覚えてマスターしてしまえばスカルプチュアより簡単に、そしてスピーディに施術できます!

これから解説するポイントをしっかり押さえて技術修得を目指しましょう◎

 

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チップオーバーレイのやり方

チップオーバーレイの手順

チップオーバーレイの手順は、大きくわけて7つの工程に分かれています。
それぞれの注意ポイントも含めて、手順を解説します。

 

手順1:チップ装着

まずはプレパレーションを済ませた自爪に、ハーフチップを装着します。

 

ポイント
 このとき、自爪の状態が下がり気味だったり反ったりしている場合は、フリーエッジをギリギリまで短くしておきましょう。

フリーエッジが長いと爪の生え癖を助長させた形でチップ装着をすることになり、正しい形を形成するのが難しくなります。

短くすることで爪の生えぐせが軽減され、格段にチップが装着しやすくなるのでおすすめです。

 

次に、チップのコンタクトゾーン(溝)にグルーを塗布します。

溝がないチップの場合は2mm程度の幅でグルーを塗布しましょう。

ハーフチップにグルーを塗布する画像

グルーの量が少なすぎると上手く貼りつかずに剥がれやすくなるため、やや多めの量がおすすめです。

また、古いグルーは開閉で空気に触れ、粘土が増し、乾くのに時間がかかります。

こまめに新しいものに交換し、試験本番は「新品」もしくは新品に近い物を持参するとよいでしょう。念のため2本あると安心です。

 

次にチップの先端を持ち、指と爪から真っすぐになるように装着します。

ハーフチップを装着する画像

正面・真上・左右を確認し、空気を抜くようにチップの先端に向かってスライドさせながらチップを装着しましょう。

正面からだけでなく、左右に首を傾けたりしながら以下の点を確認しましょう。

  • 曲がっていないか
  • 上がったり下がったりしていないか
  • ストレスポイントを覆っているか

 

正しい位置に装着したらそのまま10秒程度数えて静止しましょう。

ハーフチップを固定する画像

チップ装着を行う際は、以下のポイントを押さえましょう。

  • グルーはできるだけ新しいものを使用する
  • グルーの塗布量は「やや多め」
  • 装着する際はチップの先端を持ち、空気を抜くように手前にスライドさせながら置く
  • 真上(正面)・左右から見て曲がっていないことを確認、そのまま静止し10秒数える

 

ポイント
チップの装着は採点でも大切な項目なので、正しくつけられるようにチップの装着が苦手な方はそこだけを練習をすることをおすすめします。

 

手順2:段差を削って整える

装着したチップの段差削りをしている画像

装着したあとはチップをフリーエッジが5mm~1cmになるようにカットし、チップを地爪の段差がなだらかになるように削りましょう。

地爪を削らないように注意しながら、段差だけを取り除くイメージで優しく削ってあげるのがポイントです。

 

手順3:ミクスチュア1ボール目

ミクスチュアを取り1ボール目を乗せる画像

1ボール目は、スカルプチュアの1ボールめより「小さいサイズ(半分程度)」「ややゆるめ」のミクスチュアを取りましょう。

チップオーバーレイは、フォームを用いたスカルプチュアと違い、すでに土台がある状態です。

そのため、スカルプチュアと同様サイズのボールを乗せてしまうと量が多くなり、削る量が増えてしまいます。

 

ポイント
 また、チップの上はミクスチュアの滑りが悪くなるため、ややゆるめにボールを作ることがポイントです。

そのほかにも、ミクスチュアを置く前にリキッドを含んだ筆でチップ表面をなでる「リキッドタッチ」を行うのもよいでしょう。

チップの上では動きにくいミクスチュアも、表面を湿らせておくことで格段に操作しやすくなります。

 

リキッドタッチをする画像

1ボール目を置いたら筆だけで動かそうとせずに、重力でミクスチュアが広がる「セルフレベリング」を待ちましょう。

筆の腹を使用して、先端・サイドまでしっかりと覆いながら全体に伸ばしていきます。

 

1ボール目は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 1ボール目を置く前に、まずはリキッドタッチ
  • スカルプチュアよりも「ややゆるめ」のボールを取る
  • ボールの大きさは、スカルプチュアよりも「小さいサイズ(半分程度)」を意識する
  • ストレスポイントをしっかり覆う

 

ポイント
 この時にストレスポイントをしっかり覆うようにミクスチュアを伸ばしましょう。

ストレスポイントが欠けていたりして覆われていないと強度と耐久性の点が減点されてしまうので注意しましょう。

 

手順4:ミクスチュア2ボール目

2ボール目を1ボール目につなぎ合わせる画像

2ボール目は、1ボール目より「少しだけ多め硬め」に取り、ハイポイントを作りましょう。イメージで広げましょう。

ハイポイントを作るため、ハンドでは「少しだけ多め」に取るのがポイントです。

筆の腹を使いネイルベッド全体を覆っていきますが、先端に引きすぎたりハイポイントを潰したりしないように注意してください。

 

2ボール目は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 1ボール目より「少しだけ多め」のボールを取る
  • ハイポイントを意識する

 

手順5:ミクスチュア3ボール目

ミクスチュアを取り3ボール目を乗せる画像

3ボール目は、2ボール目で作ったハイポイントが出ているかを確認してしっかり出ていれば小さめのミクスチュアでキューティクル際を埋めるように伸ばします。

2ボール目でハイポイントが出ていない場合は、少し多めのミクスチュアでハイポイントの部分にも被せる形で伸ばしましょう。

キューティクル周りにミクスチュアがつかないよう、細心の注意をはらいながら全体に「薄く」馴染ませることがポイントです。

セルフレベリングを利用して、自然に広がるように手元を傾けながら操作しましょう。

 

3ボール目は、以下のポイントを押さえましょう。

  • ハイポイントが出ているかを確認してミクスチュアの量をコントロールする
  • キューティクル周りを操作する場合は、筆の角度を「少しだけ」立てる
  • キューティクルに流れないように指先を下に傾けながら操作する

 

ポイント
 指先を下に傾けて3ボール目をのせると、キューティクル側にミクスチュアがキューティクルに流れにくくなります◎

 

手順6:ピンチ

ハーフチップにはすでにCカーブがついているため、強くピンチを入れる必要はありません。

ピンチを入れる際は、20〜30%のCカーブを意識して作るのが理想です。

とはいえ、20〜30%ってどこを基準にしたらいいのか分かりにくいでしょう。

ここで目安となるのは、キューティクルラインのコーナーの幅です。

キューティクルラインのコーナーの幅と先端の幅が同じになるようににピンチを入れ、見た目を整えてあげると理想の仕上がりに近づきます。

 

ピンチを入れる画像

ただし、チップは反発しやすく、ピンチを入れても戻ってしまうこともあります。

戻りやすい場合はピンチが終わった後もピンチが開いてしまっていないか何度か確認すると安心です◎

ピンチを入れる際はすぐに手を離さず、しばらく静止して数秒時間を置き、様子を確認しながら進めてください。

 

ピンチを行う際は、以下のポイントを押さえましょう。

  • キューティクルラインのコーナーの幅と先端の幅が同じになるようピンチを入れる
  • チップは反動しやすくピンチを入れても戻ってしまうこともあるので戻って確認する
  • アプリケーションの先端の厚みを削って整えた際に、キューティクルの幅と同じ幅になるように計算をしてピンチを入れる

 

ポイント
 先端に厚みがあると削ったときに細くなってしまうので、自分がしたアプリケーションの厚みを削って整えた際にキューティクルラインのコーナーの幅と同じ幅になるようにピンチを入れましょう。

 

手順7:削り

チップオーバーレイを削っている画像

均一な厚みになるようネイルファイルで削り、見た目を整えます。

ファイルは180Gを使用します。

厚みの基準は、クレジットカード一枚分を目安にするとよいでしょう。

ネイリスト検定1級の実技試験のチェックポイントには「サロンワークに適した、日常生活に対応できる程度の強度、耐久性があること」と記載されています。

このことから、段差のない綺麗な仕上がりだったとしても日常生活で折れてしまいそうな薄さは減点対象になるので注意しましょう。

 

また、「先端」「サイド」「キューティクル周り」を削りすぎないように意識するのも重要です。

先端が真っすぐか、横から見たサイドストレートが上がったり下がったりしていないか、正面から見たサイドラインが真っすぐになっているかの3点をしっかり確認し、7本のスカルプチュアが揃うように確認しましょう。

 

他にも、ハイポイントが正しい位置にあるかも確認しましょう。

ハイポイントは爪の半分から1/3キューティクル寄りにあるのが正しい形です。

横から全ての指を確認して同じ位置にあるかを確認しましょう。

 

削りで表面を整える際は、以下のポイントを押さえましょう。

  • 厚みの基準は、クレジットカード1枚分
  • 先端・サイドストレート・サイドラインが揃っているか
  • ハイポイントが正しい位置にあり揃っているか

 

手順8:磨き

削りの後、磨きを行う画像

180Gのファイルで削った傷をバッファーで整え、磨いて艶を出します。

100G→180G→220G→280G→シャイナーの裏→シャイナー

の順で輝きを出します。

バッファーの傷を1つひとつ丁寧に消すように、しっかりファイルがけを行うのが輝きを出すコツです。

光らないという方は傷が残っているせいで輝きが失われてしまっている可能性が高いので、一つ一つのバッファーを丁寧に満遍なくかけるように注意しながら練習をしてみましょう◎

 

ポイント
 前にかけたシャイナーの傷をしっかり消す

シャイナーの裏をかける時に圧を加えてかけると輝きやすくなる

 

チップラップのやり方の手順と注意点!ネイル検定2級に合格する7つのコツも紹介◎

 

チップオーバーレイを綺麗に仕上げるコツ

チップオーバーレイを綺麗に仕上げるコツ

チップオーバーレイを綺麗に仕上げるためには、いくつかのコツを押さえておきましょう。
ここでは、以下の3つのコツについてお伝えします。

 

グルーの塗布量

適切なグルーの量を理解するのが一番ですが、感覚を掴むまでは程度が分からず「調節が難しい」と感じる方もいるでしょう。

その場合は、やや多めの量を取ることをおすすめします。

なぜなら、グルーの量が少ないとうまく爪に貼りつかず、指を離したと同時にチップも剥がれてしまったりバブルが入る(接着部分が白くなる)からです。

 

ミクスチュアの硬さ

ミクスチュアを理想の硬さにするには、メーカーの推奨するリキッドの量とアクリルパウダーの量の比率を正しく守ることが鍵となります。

使用メーカーの推奨比率を改めて確認し、分量を守り正しく扱いましょう。

適切な硬さのミクスチュアを取ることで操作性の良い状態が長く続き、ミクスチュアをコントロールできる時間が長くなります。

 

また、正しい大きさのミクスチュアを取ることも重要です。

大きさが定まらないと削りが多くなったり、ミクスチュアを足すことに時間がかかてしまい、タイムロスをしてしまします。

的確にミクスチュアを取れるようにリキッドをしごく筆の位置を決めて繰り返し練習をしましょう◎

リキッドを含んだ筆のしごく位置を決めることでミクスチュアの量が安定します◎

 

筆の角度

筆は面に対して並行にあて、立てたりえぐったりしないように注意しましょう。

アクリルを操作するときは、筆の腹を使って右左に動かすことが基本です。

角度をつけて先端で操作しようとするとミクスチュアの表面に凹凸ができやすくなったり筆の消耗が早くなるため、扱い方には十分に注意しながら行いましょう。

 

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ネイリスト検定1級チップオーバーレイの採点基準

ネイリスト検定1級チップオーバーレイの採点基準

ネイル検定1級(JNECネイリスト技能検定試験1級)「チップオーバーレイ」の採点基準について、重要なポイントを3つお伝えします。

 

チップのサイズは合っているか

チップが小さすぎたり大きすぎたり、サイズが合っていないと減点対象になります。

チップを装着する際は、「サイドの幅が合っているか」「ストレスポイントがしっかりと覆えているか」などを入念に確認しましょう。

また、ピンチを入れるとCカーブがきゅっと細くなります。そのため、装着時にピッタリのサイズを選んでしまうと先細りの原因にもなりかねません。

この辺りも考慮しながらチップ選定を行いましょう。

 

参考:ネイリスト技能検定試験 1級 実技採点基準

 

チップは曲がって装着していないか

ネイリスト検定2級(JNECネイリスト技能検定試験2級)のチップラップと同様、チップが曲がった状態での装着は減点対象として扱われます。

装着時は真上・左右だけでなく、モデルの手を正面に向けて真っ直ぐ貼り付いているか確認を行いましょう。

 

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チップの長さは他のイクステンションと同様か

1級の検定試験要項には、フリーエッジの長さを「5mm〜10mm」までとし、かつ「イクステンション7本の長さのバランスが取れていること」と記載されています。

規定より短すぎたり長すぎたりすることのないように整え、7本のバランスが揃っているか注意して仕上げましょう。

 

参考:JNECネイリスト技能検定試験 試験要項

 

チップオーバーレイに関するよくある質問

チップオーバーレイに関するよくある質問

チップオーバーレイに関する「よくある質問」をまとめました。

 

チップオーバーレイはスカルプより簡単って本当?

チップオーバーレイは、コツを掴むことができれば、スカルプチュアよりも簡単だといえます。

なぜなら、フォームを扱う工程がなく、Cカーブもある程度決まっているからです。

ただし、練習や努力なくして修得できる技術ではありません。

チップオーバーレイに苦手意識がある人ほど練習時間を費やし、改善を重ねて日々理解を深めていきましょう。

 

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チップオーバーレイとチップラップの違いは?

チップオーバーレイは、ネイルチップ(ハーフチップ)を自爪に装着し、上からアクリルやジェルで覆うまでの工程を指します。

主に、爪に長さを出すことを目的とした施術です。

対してチップラップは、シルクやファイバー(ラップ材)を使用し、爪の亀裂を修復します。

爪の補強を目的とした施術であり、大幅な長さだしはできません。

 

チップオーバーレイは長さを出すことを目的とし、チップラップは爪の補強(リペア)を目的とした技術で明確な違いがあります。

 

チップオーバーレイはセルフで習得できる?

チップオーバーレイに限らず、ネイル検定1級(JNECネイリスト技能検定試験1級)の試験内容は高い技術力が必要とされます。

そのためセルフで習得するには想像以上の練習時間が必要であり、並大抵の努力では難しいスキルであるといえるでしょう。

また、セルフ学習(独学)は我流のクセがつきやすく、指摘されないと気づかないケースもあり得ます。

一度ついてしまったクセは修正しづらいのも難点です。

 

ネイルスクールであればクセがつく前に正しい指導が受けられます。

セルフ学習(独学)のように、必要以上の時間を奪われることもなく、最短で資格取得を目指せるメリットもあるのでおすすめです。

 

【独学は危険?】趣味でネイルスクールに通ってもよい?!趣味の延長でうまくいけば開業したい人必見

 

チップオーバーレイの苦手克服はネイルスクールがおすすめ!

ネイルが綺麗な手元

この記事では、チップオーバーレイについて解説しました。

チップオーバーレイは、苦手意識を持っている方も多い技術です。しかし、ポイントやコツを押さえて練習を重ねることで、必ず修得できます。

ネイルスクールシンシアなら、ネイル検定1級(JNECネイリスト技能検定試験1級)の取得を目指した検定対策コースが受けられます。

資格取得を目標とする方はもちろん、苦手意識を克服して新たな将来を切り開くきっかけを掴んでみてはいかがでしょうか◎

 

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