時間内に終わらない原因は?施術を時短するコツとジェルネイルの平均時間
ネイルのクオリティと早さの両立は、ネイリストにとって難しいものです。
「施術時間が長いと怒られてしまった」「いつも施術が時間内に終わらない」と悩んでいる方もいるでしょう。
日頃から活躍するベテランネイリストも、時短の悩みを抱えているのではないでしょうか。
ネイリストなら誰もが通る道のため、「向いてないかも」と深く思い悩む必要はありません。
今回は、そんな悩みを払拭する時短のコツをご紹介します。
施術時間を短縮し、お客様の期待に応えるネイリストを目指しましょう。
施術の平均時間
オフを含めた平均時間は1.5~2時間ほどです。
時間配分と時短できるポイントを改めて確認しましょう。
ジェルネイルのオフ:15〜30分
毎月サロンを訪れるお客様の施術は、ネイルオフから始まります。
アセトンの浸透に時間がかかるため、手際のよいネイリストでも15〜30分はかかるでしょう。
ジェルを削る工程では、お客様の爪を傷つけないように細心の注意が必要です。
最近ではネイルマシンが普及したこともあり、ネイルオフの時間を以前よりも短縮できるようになりました。
手削りの方はマシンを取り入れることで時短することができます。
ケア・プレパレーション:20〜30分
プレパレーションは、ケアの方法によって施術時間に差があります。
ウォーターケアは30分程度、ドライケアは20分程度と覚えてください。
ジェルネイルはドライケアが主流ですが、お客様の希望によってはウォーターケアをすることもあるでしょう。
急なメニュー変更にも対応できるよう、プレパレーションの腕も高めてください。
ジェルネイルを塗る:20〜60分
施術時間を短縮するには、ジェルネイルの塗り方が肝になります。
オフやケアよりも安全面のリスクが低く、ネイリストの腕次第で早く仕上げられる工程です。
技術力を高めると、難しいデザインも短時間で終えられます。
平均時間はデザインによって異なり、細かく複雑になるほど時間がかかります。
ワンカラー・グラデーションのようなシンプルなデザインは平均20分程度ですが、3Dアートのような特殊なデザインは1時間以上かかるでしょう。
時間内に施術が終わらない原因
そもそも、どの工程に問題があるのかを把握できていますか?
「施術方法は間違っていないのに施術が終わらない」と悩んでいる方は、こちらをチェックしてください。
ネイルマシンの回転数が遅い
ネイルマシンを使用する際は、お客様の爪を傷つけないか、痛みを感じないかと不安になりますよね。
お客様への配慮はもちろん重要ですが、回転数が遅すぎるとジェルネイルはほとんど削れません。
時間だけが過ぎてしまうため、適切な回転数でオフしましょう。
はじめは緊張するものですが、力加減は日々の施術で身に付きますよ。
ジェルネイルの削りがあまい
削りすぎるとよくないからと、オフをアセトンに頼っていませんか?
十分に削れていない状態では、アセトンが浸透しきらずジェルが溶けきりません。
アセトンの浸透時間を短縮するためにも、ジェルはしっかり削ってください。
目がつまったファイルで削っている
ファイルは新しいものほど削りやすく、繰り返し使用すると目が詰まります。
消耗品のため、以前よりも作業が長引いていると感じたら新品に交換しましょう。
印字されたロゴが見えなくなったり、下地が見えたりした場合も、交換のサインです。
同じファイルを長期間使用すると、雑菌が繁殖するリスクもあります。
衛生状態を保つためにも、ファイルはこまめに替えましょう。
次の動作をイメージできていない
作業を効率化できるネイリストは、頭をフル回転させながら手を動かしています。
お客様との会話内容・次の工程のことを考えながらも、施術のスピードは落としません。
デビューして間もないうちは、目の前のことで必死になりがちです。
一つの工程を丁寧にこなすことも大切ですが、慣れてきたら次の工程にも意識を向けましょう。
同じ工程を繰り返している
失敗を恐れて施術に臨むと、同じ工程を繰り返すことになります。
以下は施術時によくあるケースです。
- アセトンが浸透しきらず、アルミを巻きなおす
- ネイルマシンの回転数が足りず、同じ部分を何度も削る
- デザインが固まらず、何度もジェルを塗布する
同じ工程を繰り返すと時間が長引く原因になります。
1回の工程で完璧な施術ができるよう、日々練習を重ねましょう。
施術を時短するコツ
今よりもさらに時間を短縮したい場合は、施術にひと工夫を加えましょう。
複数のコツをつかむと、デザインに割ける時間が増えます。
カウンセリング中も手を動かす
お客様に希望をうかがう際も、できる作業は進めていきましょう。
ネイルオフから始めるお客様の場合は、カウンセリングを同時に行うことがおすすめです。
手を動かしながら口頭でイメージを確認すると、施術時間に余裕が生まれます。
ただし、接客態度によっては雑な印象を与える可能性があります。
同時進行で行う際は、お客様の表情をうかがいながら、丁寧な対応を意識してください。
オフの時にジェルをしっかり削る
ジェルの削り漏れは、ネイルオフを長引かせる原因です。
ジェルが溶け切らなかった場合は、同じ工程を繰り返す二度手間になります。
1回の浸透でしっかりジェルを落とすように、カラージェルの層までしっかり削ってください。
粗めのネイルファイルを使用する
ファイルを使った施術に時間がかかっている場合は、グリッド数に注目しましょう。
目が粗いネイルファイルを使用すると、一度に削れる量が増えて時短に繋がります。
180グリッドを使用している場合は、100グリッドほどのファイルに替えてみてはいかがでしょうか。
100グリッドに慣れている場合は、80グリッド程度のかなり粗いファイルも使用してみましょう。
ネイルマシンを活用する
オフやケアをファイルのみで行っている方は、ネイルマシンを導入するとよいでしょう。
手作業よりもスピードが早まり、施術時間を短縮できます。
「今までマシンを扱ったことがない」「ブランクがあり不安」という方は、ネイルスクールの講座利用がおすすめです。
さまざまなスクールでプロ向けの講座が開講されているため、検討してみてください。
アートの手順を頭で考えておく
お客様の希望をうかがったあとは、オフ・ケアをしながらアートの手順を考えましょう。
ジェルネイルを塗りながら手順を確認すると、悩んでいる間に時間が過ぎてしまいます。
カラーの配置・塗る順番・パーツを用意するタイミングは、オーダーに合わせて頭の中で組み立ててください。
幅が広いジェル筆を使用する
幅が狭いジェル筆は、一度に塗れる範囲が限られます。
広範囲を一気に仕上げる際は、幅が広いジェル筆で手を動かす時間を短縮しましょう。
爪からはみ出さない大きさのなかから、自分が扱いやすい筆を選んでください。
施術を時短するときの注意点
時短のことばかりを考えていると、別な問題が発生する懸念があります。
総合的に満足度の高い施術を行うため、こちらの注意点は頭にいれておきましょう。
雑な施術にならないようにする
雑な施術とは、デザインのレベルを下げたり、オフやケアの手を抜いたりすることです。
時間は短縮できますが、お客様が満足できる施術ではありません。
素早い施術は、各工程を丁寧に行うことが大前提です。
技術力を高めてこそ実現できるもので、1人のお客様に対する持ち時間を最大限に活かすことが求められています。
到達には努力と経験が必要なため、一朝一夕では難しいものと覚えておきましょう。
お客様に不快感がないか確認する
ながら施術を行う時こそ、お客様への配慮が重要です。
施術に集中していると、目を合わせられない時間が増えるため、お客様の表情や反応を把握しづらくなります。
不快感を与えないため、痛み・熱さの有無をこまめに確認してください。
場合によっては、「接客態度が悪い」と印象が下がる恐れもあります。
好印象を与えるには、会話中に声のトーンを意識することがおすすめです。
お客様が求めているデザインを提供する
デザインのクオリティを下げると、施術時間は短くなります。
しかし、オーダーから外れる形でデザインを簡略化すると、お客様の期待には沿えません。
そもそも、ネイリストの存在意義はお客様に喜んでいただくことにあります。
時間にばかり気を取られ、本質を見失わないようにしてくださいね。
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時間がかからないネイルデザインを紹介
最優先事項はお客様のご希望に沿うことですが、状況によっては時短デザインを提案してみましょう。
来店時間に遅れてしまった方や、急用ができてしまった方でも、お断りせずに施術できます。
ラメグラデーション
グラデーションネイルは、ネイルスクールでも初期に学習する基本デザインです。
なかでも色ムラが気になりづらいラメは、素早く筆を進めやすいでしょう。
透明なデザインはジェルを重ねる回数も少なく、時短が目指せます。
塗りかけネイル
セルフでもおすすめされる塗りかけネイルは、時短ネイルに適しています。
ジェルを塗る範囲が狭く、必然的に施術時間が短くなるでしょう。
色と配置を予め考えておくと、さらに時間を短縮できます。
斜めフレンチ
斜めフレンチは、大きめの筆で広範囲を塗りやすいデザインです。
一般的な細いフレンチネイルのよりもキワ部分の調整に時間がかからず、時短しやすいでしょう。
ベーシックなデザインでありながら上品さもあり、幅広い年齢層のお客様におすすめできます。
ミラーネイル
インパクトの強いデザインを求めるお客様には、ミラーネイルがおすすめです。
ベースさえ整っていれば、コツ要らずで迷うことなく施術を進められます。
ワンカラーのアクセントにもなるため、オプションとして提案してもよいでしょう。
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まとめ
時短施術を実現するには、努力と経験が必須です。
日々の施術から原因を追究すると、時間を最大限に活かした施術ができるようになるでしょう。
しかし、時間内に終わらずお客様にご迷惑をかけている場合は、プロ向けの講座受講がおすすめです。
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