グリーンネイルとは?爪が緑色になる3つの原因と対処法・予防策を知ろう
「ネイルをオフしたら爪が緑になっていた…。」このような経験はありませんか。
爪が緑色に変色する症状は、グリーンネイルの可能性があります。
この記事では、グリーンネイルについてよく分からない方のために、主な症状や原因、対処法などを解説していきます。
少しでも爪の症状に心配がある方は、ぜひチェックしてみてください。
グリーンネイルとは?どんな症状?
まずは、グリーンネイルになるとどのような症状になるのかを解説します。
グリーンネイルとは
グリーンネイルは爪のカビと言われることが多いですが、その正体は「緑膿菌(りょくのうきん)」です。
グリーンネイルは、「緑膿菌」と呼ばれるバクテリアの一種が爪の表面に繁殖して、爪先が緑色に変色する症状のことを指します。
表面の菌が増えると、薄い緑色から深い緑、さらには黒っぽく変色してしまうケースもあります。
グリーンネイルの症状に痛みや痒みなどはないため、ネイルをオフして初めて気がついたという方も多いです。
「緑膿菌」と聞くと不安になってしまう方も多いかもしれませんが、症状を悪化させないようにしっかりと対処をすれば心配はいりません。
グリーンネイルの主な症状
グリーンネイルの軽度の症状は、表面が緑色になる程度です。
症状が進行すると表面が化膿して膿が発生し、腐敗臭がしてくることもあります。
さらに悪化した場合、爪が剥がれたり割れたりする場合もあるので注意が必要です。
軽度の症状
軽度のグリーンネイルでは、爪が緑色に変色します。
炎症を引き起こすこともないため、ネイルをしている状態では気づかないことも多いでしょう。
ネイルファイルで爪の表面を軽く削ると、消えて分からなくなるケースが大半です。
重度の症状
重度のグリーンネイルでは、爪が緑色から黒色へと変色します。
また、患部が化膿して腐敗臭を感じるケースもあります。
さらに重度になると、爪が割れたり欠けたりするケースもあるため要注意です。
重度のグリーンネイルはネイルファイルで削っても消えないため、早めに病院を受診することをおすすめします。
フットネイルはグリーンネイルに要注意!
フットネイルはグリーンネイルにとくに注意する必要があります。
足は靴や靴下を履くため、緑膿菌が発生しやすい温度と湿度が保たれるためです。
また、足の爪は手と比較すると伸びるスピードが遅く、ネイルチェンジの頻度が少ない傾向にあることも影響します。
ネイルチェンジの頻度が少ないと、どうしてもグリーンネイルになるリスクが高まります。
さらに、グリーンネイルになっても発見が遅れて重症化する恐れがあるため注意しましょう。
フットネイルを楽しみたい方は、適切な頻度でネイルチェンジすることを推奨します。
また、ネイルチェンジのタイミングでなくても変色や浮きがないかをチェックしてください。
グリーンネイルの症例写真
出典:JNA NPO法人日本ネイリスト協会「JNAテクニカルシステム ベーシック」
こちらは、グリーンネイルの症例写真です。
画像の指は先端から深緑に変色していることが分かります。
症状が悪化すると、さらに根本の方まで感染が広がるケースもあるため、グリーンネイルの上からスカルプチュアやジェルネイルをするのはおすすめできません。
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グリーンネイルになりやすい3つの原因
痛みや痒みがないとはいえ、なるべく爪の変色は避けたいですよね。
ここでは、グリーンネイルの原因を3つに分けてお伝えします。
自身はどの原因に当てはまるかチェックし、早めに専門医に相談しましょう。
原因1:ジェルネイルの隙間に緑膿菌が繁殖する
ジェルネイルやスカルプチュアが浮いてしまうと、隙間に水が入り湿度の高い環境ができます。
グリーンネイルの原因である「緑膿菌」は、このようなジメジメとした場所を好み、次第に繁殖させるのです。
ネイルが浮いてしまったら、そのまま放置せずにオフすることが大切です。
ネイルの付け替えも3〜4週間程度で行いましょう。
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原因2:免疫力の低下
健康な体の人は抵抗力があるので緑膿菌に感染しづらいですが、免疫力が低下した人は緑膿菌に感染する確率が高くなります。
疲れていたりストレスを溜め込んでいたりする人も同様です。
本来、グリーンネイルが人や他の指にうつることはありません。
しかし1本目のグリーンネイルを発見してから、2〜3本と次第に本数が増えてきた場合は、免疫力が弱っていて緑膿菌に感染しやすい環境ができてしまっている可能性があります。
「繰り返しグリーンネイルになってしまう」という方は、体や心が健康な状態にあるか、生活習慣や振り返って考えてみましょう。
原因3:手汗をかきやすい
手汗をかきやすく指先が湿っぽくなる人は、グリーンネイルになりやすいといわれています。
特に、梅雨や夏場などの湿度が高い時期は、グリーンネイルになりやすい条件が揃っているため注意が必要です。
日頃から手洗いや除菌ジェルを使用して、手元を清潔に保ちましょう。
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グリーンネイルにならないための予防法
グリーンネイルにならないためにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、2つの予防策についてお伝えします。
爪を清潔な状態に保つ
グリーンネイルにならないための効果的な予防法は、爪を清潔な状態に保つことです。
緑膿菌は湿度があり、不衛生な場所に繁殖しやすいです。
そのため、日頃からジェルネイルやスカルプチュアネイルをしている方は、長期間ネイルをつけっぱなしにせず、定期的に付け替えることを心がけてください。
また、ネイルが浮いてきてしまったら早めにオフしましょう。
爪が長い場合は、爪と皮膚の間を丁寧に洗い流すことも大切です。
菌が繁殖しやすい環境を避けることで、グリーンネイルの予防に繋がります。
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ストレスや身体に疲れをためない
爪先を清潔に保っていても、身体の免疫力が低下しているとグリーンネイルに感染してしまうことがあります。
抵抗力が弱っている場合、複数の指へ感染してしまうケースも少なくありません。
ストレスや疲労を避けて、体調管理をしっかり行うようにしてください。
ジェルネイル・スカルプの下準備を念入りに行う
グリーンネイルを防ぐために、ジェルネイルやスカルプの下準備を念入りに行いましょう。
甘皮処理やサンディングなどが不十分な場合、ジェルが浮いてすき間ができやすくなります。
少しでもすき間ができると、湿気が溜まって緑膿菌が発生するリスクが高まります。
セルフネイルの場合、ジェルネイルやスカルプの下準備不足が起こりやすいため注意してください。
とくに注意したいのは、ジェルネイルやスカイプを施す前に爪表面にダストや油分が残っていないかです。
下準備はもちろん、塗布量の間違いや硬化不足などにも十分に注意しましょう。
信頼のあるネイルサロンで施術を受ける
信頼のあるネイルサロンで施術を受けることも重要なポイントです。
丁寧にネイルケアや下準備をしてくれるネイルサロンを選ぶと、グリーンネイルになるリスクを抑えられます。
安さや自宅からの近さなどに惹かれて、よく調べずにネイルサロンを選ぶことは避けたほうがよいでしょう。
また、万が一グリーンネイルになってしまっても、気軽に相談でき適切なアドバイスをしてくれるネイルサロンが望ましいです。
他のお客様の感染予防のために、グリーンネイルのお客様の施術を断っているネイルサロンは少なくありません。
施術不可な場合も、皮膚科への受診や対処方法などを適切にアドバイスしてくれるかを確認しましょう。
爪ダメージがある場合はネイルを休止する
爪ダメージがある場合はネイルを休止することをおすすめします。
ネイルをくり返していると、どうしても爪に負担がかかってしまうためです。
少しでも爪ダメージがあると、緑膿菌が発生してグリーンネイルになるリスクが高まります。
「このくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せずに、念のためネイルを休止したほうが安心です。
とくにセルフネイルでは爪への負担がかかりやすいため、目立ったダメージがなくても定期的にネイルオフ期間を設けることを推奨します。
ネイルサロンに通っている場合は、休止の必要性やタイミングをネイリストに相談するとよいでしょう◎
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グリーンネイルの治療・対処法
グリーンネイルになってしまった爪は、自分で治すことができるのでしょうか。
治療法と対処法について解説します。
放置はNG!すぐに医療機関の受診を
グリーンネイルをそのまま放置していると、感染した部分が悪化したり広がったりするケースがあります。
最悪の場合、爪がボロボロと剥がれてしまうこともあるので注意が必要です。
また、グリーンネイルは1本のみならず、他の指にも繁殖している可能性もあります。
見た目で判断がつきにくいケースもあるため、すぐにかかりつけの専門医を受診しましょう。
グリーンネイルは何科で治療できる?市販薬と皮膚科の違いや完治までの期間を解説!
治療法は「乾燥」や「治療薬」が一般的
グリーンネイルを発症したら、まず爪表面のネイルを除去し、乾燥状態にします。
その後、緑色に変色した爪表面をネイルファイル(爪やすり)で削り、抗カンジダの治療薬を塗布するのが一般的な治療法です。
ただし、ネイルファイルの扱いに慣れていない人が行うと、爪表面を削りすぎてしまう可能性もあります。
自分で処置する際は、伸びてきた部分を爪切りで除去し、表面を乾燥させる程度にして専門家にお任せしましょう。
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グリーンネイルは自分で治せる?
グリーンネイルを治す方法は、「飲み薬」と「塗り薬」の2通りです。
ただし、グリーンネイル専用の市販薬は販売されていません。
抗菌作用がある爪水虫の薬が販売されていますが、爪水虫は「白癬菌」、グリーンネイルは「緑膿菌」ですので、有効ではないと考えられます。
確実な治療効果を求める方は、医療機関を受診し、専門医の指示に従った処方薬で治療しましょう。
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グリーンネイルに関するよくある質問
ここでは、グリーンネイルに関する気になる疑問について回答します。
グリーンネイルになったらジェルネイルやスカルプはできない?
グリーンネイルになってしまった指には、残念ながらジェルネイルやスカルプはできません。
ネイルサロンでも、施術をお断りされてしまいます。
グリーンネイルになった爪に、ジェルネイルやポリッシュ(マニキュア)を塗るのは危険です。
なぜなら、グリーンネイルの原因「緑膿菌」は湿度の高い場所を好むため、ネイルに覆われた状態になることにより、菌が繁殖してしまうのです。
「見た目が気になるからネイルを塗って隠したい」という方もいますが、グリーンネイルが悪化する可能性もあるため、ネイルのお休み期間を設けることをおすすめします。
グリーンネイルでもジェルの付け替えはできる?対処法やオフする時に気をつけるポイントを紹介
グリーンネイルは人にうつるの?
「グリーンネイルは人にうつる」は、基本的には間違いです。
緑膿菌は常在菌の一つで、至る所に存在しています。
しかし、緑膿菌が繁殖しやすい環境を保つ人や、免疫力が低下している人はこの菌が繁殖して症状にあらわれます。
一般的には爪とネイルの間に菌が繁殖するものですので、爪先を清潔に保っている人や健康な人にうつる可能性は少ないです。
グリーンネイルの完治までの期間はどのくらい?
グリーンネイルの完治までの期間は、2週間〜最長1年程度と言われています。
ただし、グリーンネイルの症状が進行している場合は医療機関で治療薬をもらい、適切な処置をする必要があります。
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グリーンネイルと爪水虫の違いは何?
グリーンネイルと爪水虫の違いは、病原体にあります。
グリーンネイルは、緑膿菌に感染することによって引き起こされる病気です。
緑膿菌は生活環境のなかに常在しており、湿度や免疫力の低下によって感染・増殖します。
一方の爪水虫は、白癬菌というカビの一種に感染することによって引き起こされる病気です。
白癬菌に感染すると爪は白く濁って分厚くなり、進行するとボロボロになるケースもあります。
グリーンネイルにならないために定期的にメンテナンスしてきれいな爪を保とう
グリーンネイルの元である「緑膿菌(りょくのうきん)」は、誰にでもある常在菌です。
「緑膿菌」「湿度」「ネイルの隙間」の悪条件が揃うとグリーンネイルを発症させます。
また、免疫力の低下や手汗をかきやす人も要注意してください。
日頃から、ネイルを定期的にメンテナンスすることを心がけましょう。
正しいネイルケアやセルフジェルネイルの技術を身につけたい方は、ネイルスクールに通うのもおすすめです◎
プロネイリストとして活動する方はもちろん、自分のためのセルフネイル知識にも役立ちます。
ネイルスクールシンシアでは、ネイルのスキルアップが目指せる単発コースも用意されています!気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
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