ネイリストは離職率が高い?早死って本当?辞めた理由と長く続けるコツ

ネイリストは離職率の高い職業といわれています。

ネイルが好きでネイリストという職業を選ぶ方も多いはずです。

“好き”を仕事にしたはずなのに、辞めてしまう方が多いのはなぜなのでしょうか。

今回は、ネイリストが仕事を辞める理由や、ネイリストを長く続けていくコツを紹介します。

「ネイリストは早死にするって本当?」の答えは「ノー」ですが、なぜこのように言われてしまうのかという疑問にもお答えするので、気になる方はぜひご覧ください。

 

ネイリストは早死するからやめとけって本当?

ネイリストは早死するの?と落ち込む女性

ネイリストが早死するという医学的根拠や統計はありません

しかし、ネイルに含まれる化学物質やダストなどの影響により、アレルギーを発症する可能性があり注意が必要です。

 

施術中は、ダスト(ネイルの削りカス)が空気中に舞っています。

ネイリストは手元に近づき至近距離で作業を行うため、空気中に舞ったダストを知らず知らずのうちに吸い込んでしまう危険性があります。

施術中は必ずマスクを着用してください。

ダストが出やすい「ジェルオフ」「スカルプオフ」の作業を行う際は、集塵機を使用したりネイルデスクに湿らせたタオルを引いたりするなど対策を心がけましょう。

また、ジェルやアクリルアレルギーを扱う際は皮膚に直接触れないよう十分に注意しながら施術を行ってください。

 

なぜネイリストは「離職率が高い」と言われるのか?

ネイリストの離職率で悩む女性

ネイリストの離職率は極めて高く、ネイルサロンに就職しても8割程度が入社1年以内に辞めてしまうといわれています。

実際に入社しても、1年後には10人中8人が辞めてしまうということです。

 

厚生労働省が公表している「新規学卒就職者の就職後3年以内離職率」によると、入社1年目の離職率は大学新卒で11.6%、高校新卒では17.9%となっています。

ネイリストの離職率がいかに高いかが分かりますね。

華やかなイメージがあるネイリストですが、実際に就職すると理想と現実のギャップを感じる方が多いのかもしれません。

 

ネイリストが辞める理由8選

施術中のネイリスト

時間をかけて勉強して資格も取得したのに、それでも辞めてしまうネイリストは多いのはなぜなのでしょうか。

ネイリストが辞めてしまう理由は人それぞれですが、大体の傾向があることが分かりました。

ネイリストが辞める主な理由を8つピックアップしました。

 

給料が平均よりも安い

ネイリストの離職率が高い大きな理由に、給料が平均よりも安いという現実があります。

厚生労働省が発表した「令和3年度賃金構造基本統計調査」によると、ネイリストの平均年収は約320万円です。

 

あくまでも全世代の平均年収なので、20~30代前半のネイリストであれば年収約200~300万と予想できます。

初任給に関しては大手ネイルサロンでも18万円程度で、個人サロンでは16万円以下というケースもあります。

経験を積んで安定するまでは給料が低いため、挫折してしまう方が少なくありません。

 

また、ネイリストは出費が多い職業です。

ネイリストはお客様と近い距離で接客するため、身だしなみや清潔感に気を遣います。

美容院やスキンケア、メイクなどにかける費用を考えると「給料と見合わない」と感じるかもしれません。

 

筆やネイルニッパーなどの道具は自費で購入する必要があり、こちらも大きな出費となります。

ジェルネイル用の筆は1本1,000~3,000円前後、スカルプチュア用の筆は1本4,000円程度と高めです。

 

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体力が必要

サロンワークは想像以上にハードなため、長く働き続けるためには体力が必要です。

1日8時間前後ネイルの施術に集中していると、体力も神経も消費します。

座りっぱなしの体勢で施術するため、中には腰や首を痛めるネイリストもいます。

 

華やかなイメージを持ってネイルの世界に飛び込んだものの、現実とのギャップに挫折してしまうネイリストは少なくありません。

 

サロンワークとは?ネイリストの仕事内容と1日の流れ・スキルアップ方法を紹介◎

 

メンタル面のつらさ

メンタル面のつらさを感じてネイリストを辞める方もいます。

ネイリストの職業は、お客様とのコミュニケーションが必須です。

2~3時間の施術をしながら、お客様との会話を続けなくてはなりません。

 

中には「このお客様少し苦手だな」「話が合わない」と感じることもありますが、どんなタイプのお客様にも対応できる接客スキルが必要なのです。

時にはお客様から理不尽なクレームが入ることもあり、ストレスを感じる方は多いでしょう。

 

指名されるネイリストの特徴7選!今すぐできる指名率アップ方法は?

 

ネイルサロンでの人間関係

スタッフ同士が仲の良いネイルサロンもありますが、すべての職場がそうとは限りません。

ネイルサロンは従業員が少ないうえに、ほとんどが女性スタッフなので人間関係が難しいケースがあります。

スタッフ同士がお互いをライバル視しているネイルサロンもあるようです。

 

また、経歴の長さで上下関係が決まるので、気まずさややりずらさを感じるかもしれません。

 

ネイリストに向いている人や5つの特徴と売れるネイリストになるための秘訣

 

ネイルサロンの方針と合わない

就職してある程度仕事に慣れてくると、ネイルサロンとの方針の違いを感じるケースがあります。

一言にネイルサロンといっても、客層やデザインの方向性はさまざまです。

 

「自分がやりたいデザインができない」「店長との考えが合わない」などの不満を持ち話し合いで折り合いがつかずに退職を選ぶネイルストも少なくありません。

 

長時間労働や勤務外の練習

ネイリストの休日は勤務先によって異なり、週休2日制のサロンもあれば、月に6~8回程度のサロンもあります。

正社員の場合は1日8時間勤務が基本で、その間ずっと座りっぱなしで施術をする必要があります。

施術時間が前後すれば、しっかりと休憩や昼食を取れないこともあり、長時間労働が当たり前になっているネイルサロンもあるようです。

 

また、新人時代は勤務外に練習をしなければならないため、実際には8時間以上働いている感覚になるかもしれません。

 

福利厚生が整っていないことも

ネイルサロンによっては福利厚生が整っていないケースがあります。

【ネイルサロンの福利厚生の一例】

  • 社会保険完備
  • 交通費支給
  • 育児手当
  • 指名手当
  • 資格手当
  • 家賃補助
  • 社員住宅の完備
  • 独立支援 など

 

福利厚生は大手ネイルサロンのほうが充実している傾向にあります。

個人サロンでは福利厚生がないケースもあるため注意しましょう。

 

ネイリストの平均月収や年収はどのくらい?収入を上げる5つの方法も解説

 

稼ぐにはある程度の努力が必要

ネイリストで高収入を目指すなら、ある程度の努力が必要です。

ネイルサロン勤務の場合は、指名客を増やす、経験を積んで店長を目指すなどの方法で収入アップを目指せます。

ただし、ネイルサロンで働いている限りは給料の上限が決まっているため、さらなる高収入を目指すためには独立開業などを検討する必要があります。

ネイルサロン勤務での限界を感じた時に「もう辞めようかな」と考えてしまいます。

 

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現役ネイリストに聞いた!「ネイリストの魅力とやりがい」

パソコンを眺める女性

ネイリストの仕事はつらいことばかりではありません。

長年ネイル業界に携わる現役ネイリストは、この仕事ならではのやりがいと魅力を感じています。

ネイリストを目指すべきか、退職すべきかの判断を下す前に、以下のメリットにも目を通しておきましょう。

 

お客様の笑顔が見られる・喜んでもらえる

ネイリストはお客様との対面時間が長く、深い会話ができる仕事です。

施術について嬉しい感想をいただく機会もあり、お客様の笑顔や感謝の言葉は日々の励みになります。

 

サービス精神が旺盛な方は、ネイリストの仕事にやりがいを感じられるでしょう。

また、コミュニケーションが上手なネイリストはお客様の要望を引き出す能力に長けており、ネイルサロンでも重宝されます。

自分の得意がやりがいやお客様の需要に繋がる仕事は限られるため、人との会話が好きな方にとってネイリストは天職になるでしょう。

今後の進路に悩んでいる方は、自身の適性とやりがいを考慮したうえで結論を出してみてください。

 

頑張った分は収入アップに繋がるからやる気が上がる

ネイルサロンへ就職した場合、年次に応じて給料がアップします。

店長は役職手当がもらえるため、昇進を目標にするとやる気を保ちやすいでしょう。

インセンティブ制度のある店舗では、努力の成果が給料へ反映されます。

「努力に見合った給料がもらえていない」と感じている方は、以下の制度が整ったネイルサロンに転職することもひとつの手です。

 

指名インセンティブ 指名数に応じて支給される。店舗上位者に一定金額が支給されることもある
物販インセンティブ 商品の販売数・金額に対して支給される
目標達成インセンティブ 店舗や個人の目標を達成した際に支給される

 

また、個人サロンを経営している場合は、売上金額のほとんどが自分の利益として残ります。

働いた分だけ稼げるため、高いモチベーションを保ちながら仕事を続けられるでしょう。

 

自分のライフスタイルに合わせて働き方が選べる

ネイリストの勤務体制は多岐に渡り、正社員のみならずアルバイトや業務委託、個人事業主といった働き方も選択肢に入ります。

働き方を柔軟に変更できることは、ライフステージの変化期に身を置く女性にとって大きなメリットといえるでしょう。

 

結婚・出産によるブランクが生じても、時短勤務や別な店舗への復帰を検討できます。

「出産後は子どもとの時間を大切にしたい」
「パートナーの転勤先でも仕事を続けたい」

このような理想のライフワークバランスを実現できる点も、現役ネイリストが仕事を続ける所以です。

 

自分のペースを大切にしたい方や高収入を得たい方は、自宅ネイルサロンの開業を検討してもよいでしょう。

安定した収入を得たい方は、認定講師資格を取得することで教育者になる道も開けます。

「ネイリストは心身のバランスが乱れる」と言われることもありますが、自分に適した働き方を見つけると非常に満足度の高い仕事となるでしょう。

 

30代からネイリストを目指す方法!主婦や社会人の未経験ネイリストが自宅ネイルサロン開業する方法を解説します◎

 

スキルアップを通じて自分自身の成長を実感できる

トレンドの移り変わりが激しいネイル業界では、日々新たな刺激を受けます。

新しいデザインの開発や技術を磨く時間は、自分の成長を実感できるでしょう。

また、努力はお客様の指名数や収入アップにも繋がり、モチベーションを保てます。

常に勉強が必要な仕事ともいえますが、ネイルが好きな方にとっては趣味が収入に繋がるお得な仕事です。

 

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ネイルサロンを辞めた後はどうする?ネイリストを長く続ける3つの方法

ネイリストを辞めずに長く続ける方法

ネイリストは離職率の高い職業ですが、退職したからといってネイリストとしての道を諦めたとは限りません。

退職後にまた別の職場で働くネイリストも多いのです。

つづいては、少しでも長くネイリストを続けるための働き方を紹介します。

 

他の職場を探して環境を変えてみる

ネイルサロンとの相性が悪くて辞めた場合は、他の職場を探して環境を変えてみてはいかがでしょうか。

具体的には、人間関係のトラブル、福利厚生への不満、方向性不一致などが原因でネイルサロンを辞めたケースです。

 

他のネイルサロンに再就職すれば、上記のような問題は解消できる可能性があります。

ただし、給料に関してはネイルサロン勤務をしている限り大幅なアップは望めません。

個人サロンから大手ネイルサロンに転職した場合は多少の収入アップが望めるため、大手ネイルサロンに再就職して経験を積むとよいでしょう。

 

ネイリストの業務委託とは?ネイルサロンでの働き方や契約・給料相場について解説!

 

ネイルサロン勤務は辞めて独立開業する

高収入を目指したい場合や、結婚や出産などで環境が変わって退職した場合は、独立開業を目指すのがおすすめです。

自分のお店を持てば、自分のペースで働けるため家事や育児とも両立しやすいでしょう。

 

独立開業への道は甘くはないものの、成功すればサロン勤務時代よりも稼ぐことが可能です。

複数の店舗を持つことができれば、さらなる高収入を目指せますよ。

 

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ネイルスクール講師として働く

ネイリストには、ネイルスクールや美容専門学校の講師として働く選択肢もあります。

ネイルサロン勤務よりも高収入を目指せるだけでなく、ネイリストを志している生徒さん達にネイルを教えることでサロン勤務とはまた違うやりがいを感じられるかもしれません。

 

ネイルサロン勤務での人間関係やクレーム対応、長時間勤務に疲れた方はネイルスクールや美容専門学校の講師業も選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。

 

フリーランスネイリストとは?正社員との違いや働き方・必要な資格を紹介!

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ネイルサロンを退職する時に知っておくべきこと

ネイルサロンを退職する際は事前の準備が必要です。

店長や他のスタッフに迷惑をかけないように、円満退職を心掛けましょう。

 

最低でも1か月前には伝える

ネイルサロンを退職する際は、最低でも1カ月前には退職の意思を伝えましょう

法律では、退職を伝える時期について「退職の2週間前まで」と決まっています。

ネイルサロンの場合、お客様の予約の関係もあるため、遅くても1カ月前には伝えるようにしましょう。

 

新たな人員を確保したり、シフトを調整したりする手間もかかるため、可能であれば2~3カ月前に伝えるのが理想的です。

 

転職に期間を空けない

退職後は、できるだけ早く転職するのがおすすめです。

転職までに期間が空くと技術が鈍ってしまい、サロンワークでのスピード感も落ちてしまいます。

もし転職までに時間がかかる場合は、練習時間を確保したり友人にネイルをしたりして技術が落ちないようにしましょう。

 

ネイリストへの転職は他業種や未経験からでもできる?デメリットや転職方法・仕事のやりがいを解説

 

退職前に次の職場を見つける

転職までの期間が空くと、技術が鈍るだけでなく収入面でも心配ですよね。

ブランクを空けないためにも、退職前から転職活動をして次の職場を見つけておくことをおすすめします。

講師や独立開業を目指す場合も、退職前にある程度の準備をしておくと安心です◎

 

他のネイルサロンに転職するならネイル資格を取得するのがおすすめ!

ネイル資格の種類

ネイリストに資格は必須ではないものの、ネイルサロンで働いている多くのネイリストが資格を持っています。

さらに上の級や他の資格を取得することで、他のサロンへの転職が有利になるかもしれません。

 

転職に取得しておくと有利なネイル資格

ネイルサロンに転職する際、取得しておくと有利なネイル資格は以下の通りです。

 

  • JNECネイリスト技能検定試験(ネイリスト検定)
  • JNAジェルネイル技能検定試験(ジェルネイル検定)
  • ネイルサロン衛生管理士
  • JNAフットケア理論検定試験
  • JNA認定講師試験

 

プロネイリストとして働ける目安は「ネイリスト検定2級」と「ジェルネイル検定中級」です。

上記2つの資格は取得済みの方が多いと思うので、さらにレベルの高い「ネイリスト検定1級」と「ジェルネイル検定上級」を目指してみてはいかがでしょうか。

ネイルサロンの転職を目指すなら、ネイルサロンの衛生管理に関する知識を問われる「ネイルサロン衛生管理士」を取得しておくのもおすすめです!

フットネイルを極めるなら「JNAフットケア理論検定試験」、講師を目指すなら「JNA認定講師試験」の取得を検討してみてください。

 

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「ネイリストは早死する」は嘘!ネイルスクールで技術を身につければ長く続けられる魅力的な職業

ネイリストは離職率が高く、ネイルサロンに就職しても約8割が入社1年以内に辞めてしまうといわれています。

ネイリストを辞める理由は人それぞれですが、平均年収の低さや過酷な労働環境を理由に挙げる方が多いようです。

特に新人時代は給料が低く、労働時間外に練習をする必要もあるため、挫折してしまうネイリストが少なくありません。

せっかく練習して資格を取得したのに、ネイルの世界から離れてしまうのはもったいないですよね。

今勤務しているネイルサロンが合わない可能性もあるため、他のネイルサロンに転職してみるか、思い切って独立開業や講師の道を選んでみてはいかがでしょうか。

ネイリストの働き方はさまざまなので後悔のない選択をしましょう。

これからネイリストを目指す方は、JNA認定校での学習がおすすめです。

この機会にネイルスクールシンシアで資格取得の勉強をはじめてみませんか。

 

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